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日賑グローバルニュースレター第370号

1. MAGAGreatとは軍事力の偉大さ?(ワシントンポスト記事)

 

トランプ大統領は新年早々の2日にベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束した軍事作戦を、「西半球におけるアメリカの支配という新たな時代」の一環として位置づけた。

大統領はこの作戦が米国の国益を高めるものだと強調したものの、左派はもとより右派の一部も米国がベネズエラの体制転換や莫大な費用を伴う戦争に引きずり込まれる危険性を警告している。

昨年11月に行われたCBSニュースの世論調査では、米国人の70%がベネズエラへの米軍介入に反対しており、また大多数が同国を国家安全保障上の重大な脅威とは見なしていないことが分かっている。

共和党指導者の多くは大統領を支持したが、トランプが「地上部隊の投入を恐れていない」と述べたことに対しては、疑念を表明する者もいた。

一方、多くの民主党員は、トランプが選挙戦で掲げた「世界中のすべての戦争をなくす」という公約に反するものだと非難している。

対外政策は必ずしも今年の中間選挙で中心的な争点になるとは限らないが、指導者としての有能さや、政策の焦点の定まり具合に関する幅広い評価にはしばしば影響を与えるとみられている

ジョー・バイデン前大統領によるアフガニスタン撤退の失敗は、新型コロナウイルス流行によって損なわれた政府への信頼と有効性を回復しようとする彼の立場を弱めた。

ジョージ・W・ブッシュ大統領が誤情報に基づきイラク侵攻を決断し、侵攻後の米国の多大なる損失は共和党への信頼性を損なわせ、結果としてトランプが共和党を掌握する道を開いている

戦略家の一部によれば、米国の計画の詳細が依然として不透明で、ベネズエラ情勢も流動的であるため、この介入の政治的影響を直ちに評価するのは難しいという。

有権者にとっての重要性は、今後数カ月間における米国関与の最終的な規模や、ベネズエラの安定性、米国の国益への影響次第で変化し得る

トランプは数カ月にわたりマドゥロ政権への圧力を強めてきたが、2001911日の同時多発テロのような直接的な挑発がベネズエラからあったわけではないため、今回のベネズエラへの軍事作戦は、多くの米国人にとって唐突であった可能性が高い

トランプ政権1期目の大統領顧問で現在はMAGA系論客のスティーブン・K・バノンは、当初自身の番組でマドゥロの拘束を「一夜にして成し遂げられた驚異的な成果」と称賛したが、その後、米国の役割拡大を説明するトランプの記者会見を受け、「ブッシュ政権下のイラクでの大失敗を想起させるものにならないか」と疑問を呈している。

バイデン政権時の運輸長官で2028年の民主党大統領候補と目されるピート・ブティジェッジは「我々の指導者がこの国の生活改善に失敗している間に、米国民は外国を『統治』したいとは思っていない」とSNSに投稿し、トランプが「経済で失敗し、国内での権力掌握を失いつつある」と批判している。

11月のニュージャージー州とバージニア州の選挙での勝利に勢いづき、民主党は今年の中間選挙に向けて、生活費の問題に強く焦点を当てている

トランプの顧問団は昨年11月の地方選挙後、経済重視へと軸足を戻す考えを示し、トランプ自身も集会で経済的成果を誇示し始めていた矢先のベネズエラ攻撃であった。

共和党のベテラン世論調査員であるウィット・エアーズは、さらなるデータがなければ、トランプのベネズエラでの行動がもたらす政治的影響を予測するのは難しいと強調。

一方で、「世論調査に基づいて言えるのは、トランプの強みの一つは、決断力があり、弱腰でも優柔不断でもないと見られている点だ。その意味では、このベネズエラ作戦は彼の強みを生かすものだ」とも述べている。 

イランの核施設攻撃で見せた米軍の力の自画自賛の様子などとともに、今回の軍事作戦の成果を強調するトランプの姿勢は、アメリカの軍事力の偉大さを効果的に見せつけることがMAGAに役立つと感じているようにも見えます。

そして、その最高司令官としての“おれ様”的パワープロジェクションのジェスチャーはウィット・エアーズ氏が語る“トランプの強み”の強化につながると信じているのかもしれません。 

ただ、生活苦の支持層がどこまで“おれ様”についていけるのか・・。

 

2.米国の分断激化とロスオリンピック対応に人手不足解消を目指すシークレットサービス(ワシントンポスト記事)

 

米国のシークレットサービスの警護対象は当初は現役大統領と大統領就任予定者で、あとは要請ベースであったものが、ファーストレディーや副大統領、大統領候補者、そして元大統領にまで広がっていった。

責務とストレスが急速に拡大する中、シークレットサービスは人員が逼迫している現場の負担を軽減し、2028年の大統領選挙やロスアンゼルスオリンピックを含む複数の大規模イベントに備えるため、数千人規模の捜査官および警護官の採用を目指している

当局幹部によれば、2028年までに4,000人の新規職員を採用したい考えで、この規模の拡大は前例がなく、法執行分野の専門家は、職員の燃え尽き(バーンアウト)、経験豊富な捜査官の流出、そして絶え間ない高強度の業務体制に対する懸念の高まりを反映していると指摘する。

追加される人員は、今後見込まれる退職者を補うとともに、組織全体の規模を約20%拡大し、初めて1万人を超える体制にする見通しだという。

人員が増えれば、警護対象者のイベントの警備において他の法執行機関への依存を減らし、会場の統制をより厳格に行えるようになる可能性もある。

というのも、2024年にペンシルベニア州バトラーで行われた選挙集会におけるトランプ氏暗殺未遂事件他の法執行機関との情報共有が不十分なために生じたシークレットサービスの大失態として認識されているため。

この事件は、1981年のレーガン大統領暗殺未遂事件後初めて、現職または元大統領が銃撃を受けたケースだった。

2028年の次期大統領選にトランプは任期制限で出馬できないため、両政党では競争の激しい予備選が行われる見通しで、シークレットサービスが警護すべき人物の数は増加する見込みである。

最終的な候補者、その副大統領候補、そして配偶者には、常時のシークレットサービス警護が付くことになる。

一方、近年、多くの経験豊富な捜査官が他機関や民間部門の職に移っており、さらには、2001911日の同時多発テロ前後に大量採用された現在のベテランの一部は、2028年まで在職しない可能性もあるという。

2028年が始まる前に、職員の約3分の1が退職適齢期を迎えます」とシークレットサービス・シカゴ支局で元副特別捜査官長を務めたデレク・メイヤー氏は語る。

「これは間違いなく懸念材料です。2010年代には採用凍結の期間があり、全く採用しなかった時期もありました。そうした影響はすぐには表れませんが、5年後、10年後に確実に効いてくるのです」

また同局は、2028年夏季オリンピックおよびパラリンピックの警備調整も担当する。

ロスオリンピックは7月後半の2週間、パラリンピックは8月後半の2週間に開催される予定である。

その平和の祭典の警備と並行して、分断激化の激戦が予想される民主共和両党の大統領候補者の選挙活動が盛り上がるころであり、シークレットサービスへの負荷が集中するのでしょうね。

 

3. 東アジア情勢 -愛知淑徳大学ビジネス学部真田幸光教授の最新レポートを弊社にてダイジェスト版化 

 

(1)  中国・台湾

l  「最悪を想定しつつ、最善の準備をする」頼清徳台湾総統の新年の演説

頼清徳総統は1月1日、「強靭な島、希望の光」と題する新年の演説を行った。

頼総統は、台湾政府が台湾を「アジアの資産運用センター」として推進し、「AI」「バイオテクノロジー・医療」「防衛産業」といった複数の政策を打ち出し、国家の強化を図る方向性を示していると述べた。

更に、台湾政府は今年から「結婚・出産住宅」政策を実施し、不動産保有税2.0版を施行する予定であるとしている。

また、頼清徳総統は、中国本土が2027年までに台湾侵攻に向けた準備を整えることを目標としているという見方があることについて、「最悪を想定しつつ、最善の準備をしなくてはいけない。2026年は非常に重要な1年となる」と語った。

 

l  2ナノ・テクノロジーの量産開始を公表したTSMC

台湾積体電路製造TSMCは、更新した公式ウェブサイトの中で、2ナノ・テクノロジーが予定通り2025年第4四半期に量産を開始したと発表している。

2ナノ・テクノロジーは第一世代のナノシートトランジスタ技術を活用し、全てのプロセスノードに於いて性能と電力効率の向上を実現するものと見られている。

TSMCはまた、低抵抗リセット導体層と超高効率金属層間コンデンサの開発も進めていると見られており、こうしたことから、2ナノ・プロセステクノロジーの性能を継続的に向上していると見られている。

 

l  9か月ぶりに拡大に転じた中国の向上活動

中国の習近平国家主席は、2026年に向けた挨拶を、中国国営中央テレビなどを通じて、経済の不調が続く中でも、国際的な影響力を増す外交や科学技術の発展を自画自賛し、国民に自信を持つよう鼓舞する声明を発表している。

中国政府が新たに発表したデータによると、中国の工場活動は9カ月ぶりに拡大している。

即ち、国家統計局が製造業3,200社を対象に実施した調査によると、2025年12月の購買担当者景気指数(PMI)は50.1となり、前月対比0.9ポイント上昇した。

50を超えると景気拡大を示すものであり、大企業のPMIは50.8、中堅企業と中小企業はそれぞれ49.8と48.6となっている。

 

(2)  韓国/北朝鮮                                  

l  年間輸出総額が初めて7,000億ドルを突破した韓国

韓国政府・産業通商部などが発表した資料によると、2025年の韓国の輸出額は7,000億米ドルを突破した。

1948年の政府樹立以降、輸出額が7,000億米ドルを超えたのは初めてとなる。

年間輸出額が7,000億米ドルを超えているのは米国、ドイツ、中国本土、日本、オランダに次いで6番目となる。

韓国の輸出額は1995年に1,000億米ドル、2004年に2,000億米ドル、2006年に3,000億米ドル、2008年に4,000億米ドル、2011年に5,000億米ドル、2018年に6,000億米ドルと順調に増加してきている。

年間輸出額6,000億米ドル突破は世界で7番目に達成したが、7,000億米ドル超えは6番目となった。

そして、こうしたことから、韓国の輸出が主要国に比べて急速に成長していることを証明しているとの見方が韓国国内では出ている。

輸出額は1948年の1,900万米ドルから3万6,000倍以上増加しており、年平均増加率は14.6%に達している。

2025年の輸出は米国の関税強化策などの為、苦戦することが予想され、実際に上半期には輸出が減少したが、6月にイ・ジェミョン政権が発足してから市場心理が好転、米国との関税交渉も纏まるなど不確実性が解消されたこともあり、急回復した。

半導体を筆頭に自動車、船舶、バイオなど主力産業が好調を維持。韓流が追い風となり、食品や化粧品といった関連産業が新たな輸出品目として成長するなど、輸出産業の多様化を実現したとも見られている。

輸出先も米国と中国本土の割合が下がり、東南アジア諸国連合(アセアン)、欧州連合(EU)、中南米が増え、多角化している。

韓国政府は、米国の関税強化や保護貿易主義の広がりといった厳しい通商環境の中、韓国は危機をむしろチャンスに変え、国民と企業が底力を示したという点で貴重な成果であったとコメントしている。

また、「内需不振の中でも輸出が経済成長と雇用創出を牽引するなど韓国経済の強い支えの役割を果たし、エネルギー輸入依存度が高い構造的な特性上、貿易収支黒字を通じて経済の安定性を維持しているということに意義がある」とも強調している。

尚、輸出の躍進と共に、海外からの直接投資も昨年の345億7,000万米ドルを上回る350億米ドル(申告額基準)となり、過去最高を記録している。 

韓国政府は、慶州で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を機に投資を誘致し、人工知能(AI)や半導体などに関連した投資が大幅に増えたと説明している。

韓国政府は製造技術の革新などを通じた競争力強化、輸出先や輸出品目の多角化、支援体制の強化などで輸出額7,000億米ドル、優遇措置強化などで海外からの直接投資350億米ドルを2年連続で達成出来るよう最善を尽くすとしている。

 

l  1人当たりGDPの序列を報道する韓国メディア

韓国国内では、日本の1人当たり国内総生産(GDP)が経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国で24位に留まり、韓国に比べて3ランク低いと言う点を強調するマスコミ報道が出ている。

日本政府・内閣府が発表した統計資料によると、昨年の米ドルベースの日本の1人当たりGDPは3万3,785米ドルで、前年より1,444米ドル(4.3%)減少している。

これに伴い、OECD加盟国内での順位は22位から24位に後退した。

韓国は3万6,239米ドルで、前年より565米ドル(1.6%)増加したが、順位は21位で変動がなかった。

韓国と日本の1人当たりGDPの差は前年の445米ドルから昨年は2,454米ドルに拡大し、順位差も1ランクから3ランクに広がった。

日本は2023年に1人当たりGDPが韓国と逆転したのに続き、スペインとスロベニアにも抜かれたのであると報道されている。

 

l  最高時速370キロで2030年から平沢―五松間をつなぐ韓国次世代高速鉄道

韓国は、宇宙開発と共に新幹線開発にも、産官学金融で注力している。

こうした中、最高時速370キロの次世代高速列車が、2030年から平沢―五松間を走る予定となっている。

次世代高速列車は、中国の高速列車(最高時速400キロ)に次いで世界で2番目に速い高速列車になる見込みである。

これで、現在は2時間30分掛かっているソウルー釜山間の移動時間が1時間53分に短縮されるなど、韓国国内の主な都市間の移動時間が1時間台に縮まることになる。

今年から車両製造に着手し、2030年から試験運行に入った後、2031年に商業化を進める計画である。

総事業費225億ウォンを投じた核心技術開発は、2022年4月から韓国鉄道技術研究院、現代ロテムなど七つの機関が参加して進められ、3年8カ月を経て、今日に至っている。

 

[主要経済指標]

1.    対米ドル為替相場

韓国:1米ドル/1,442.39(前週対比-8.51)

台湾:1米ドル/31. 36ニュー台湾ドル(前週対比-0.01)

日本:1米ドル/156.81(前週対比-0.51)

中国本土:1米ドル/6.9931人民元(前週対比+0.0104)

 

2.       株式動向

韓国(ソウル総合指数):4,309.63(前週対比+89.07)

台湾(台北加権指数):29,349.81(前週対比+538.92)

日本(日経平均指数):50,339.48(前週対比-187.44)

中国本土(上海B):3,968.840(前週対比+3.560)

 

4.6回外国人材活躍応援セミナーに登壇します 

 

川崎市産業振興財団主催の掲題のセミナーが1月23日(金)午後1時半からJR川崎駅前 ミューザ川崎5階のKawasaki-NEDO Innovation Centerにて開催されます。

今回は第1部で、私が、「外国人材と企業成長」 ~ “接ぎ木”が生み出す多様性 ~ というテーマで講演させていただき、第2部で「外国人材採用・定着・活用」 ~ 企業成長に結びつける戦略とは ~というテーマのパネルディスカッションのファシリテーター役を務めさせていただきます。 

日本という素晴らしい土壌や四季の環境に育つ日本企業という大樹に外国人材の枝を接ぎ木し、従来の日本の花と果実に加えて、外国人材としての魅力的な花と果実を実らせるイメージで問題提起させていただきます。 

接ぎ木は古来、農作物の生産性向上と共に、変わりゆく環境に順応するための技でもあったかと思います。

外国人材を別枠として就労させるのではなく、日本の土壌と日本人社員との協働で如何に多様性のプレミアムな価値を目指すべきかについて皆さんと議論できればと思います。 

お申し込みは下記リンクからお願いします。 どうぞお気軽にご参加ください。

https://kawasaki-sanshinkaikan.jp/seminars/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%9D%90%E6%B4%BB%E8%BA%8D%E5%BF%9C%E6%8F%B4%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0-2/

 

5.弊社オンラインワークショップのご案内 

 

弊社にて行っておりますワークショップの一部をオンラインで一般個人向けにデモさせていただきます。 

ビジネスパーソンはもとより、NPO/NGO関係者、教員、コミュニティリーダーなどグループのファシリテーションを行う際の参考となるアクティビティをご紹介できればと思っております。

今月は114日と22日に行います。 詳細は下記PEATIXのリンクをご参照ください。 

https://facilitationskills1groupa.peatix.com/view

ファシリテーションに興味のありそうな方々に共有いただけますと幸いです。