ポケモンGO

 

世の中、人工知能(AI)、ビッグデータ、IoT、データマイニングなど横文字やアルファベットが飛び交い、書店でもその手の本が平積みで所狭しと置かれていますね。

主たるプレーヤーでは欧米勢が目立っており、AIではIBMのワトソンやアップルのSiriがよく知られ、IoTではドイツがIndustry 4.0、米国がIndustrial Internet Consortiumといった国際標準、業界標準を狙う動きが活発です。

この手の国際標準づくりや、一網打尽的囲い込みの仕組みづくりでは欧米が長けているイメージが強いのですが被害者意識でしょうか・・。

昨年爆発的ヒットとなったポケモンGOはその名前からして任天堂のポケモンがらみのスマホを使ったゲームであろうと思っていました。 私自身は使ったこともなく、特に意識はしていませんでしたが、たまたま今週読んだ書籍の中にポケモンGOの話が出てきて、「ポケモンGOのアプリケーションは「ナイアンテック」というグーグルから独立したアメリカのベンチャーが作ったもので、任天堂やその関係会社の()ポケモンにキャラクターやサウンドの使用に関するライセンスフィーが落ちるだけである」と初めて理解した次第です。

このナイアンテックを起こしたハンケ氏はもともとKeyholeというベンチャーを立ち上げアースビュアーという地球儀型の衛星・航空機写真検索ズームソフトを開発した御仁で、筆者が前職の総合商社時代に空間情報事業でお目にかかったことがあります。 このKeyholeを買収したのがグーグルで、グーグルアースがそれにより登場しました。

話が横道にそれましたが、読んだ書籍によれば、日本はポケモンのコンテンツと、それに位置情報を組み合わせるコンテンツまでは持っていたようですが、そこからポケモンGOのようなアプリに発展させるところにまでは行き着かなかったようです。

別件ですが、アメリカのAIに関するベンチャー企業と付き合っていて、その画面上のユーザーインタフェースの素晴らしさに感動しています。 文章や音声などの非構造化コンテンツを「意味」「価値」の関連性や重要度に応じて自動的に言葉に分解し、3次元の象限に配置していきます。ユーザーが意味や価値の内容を変えるとまたその3次元の雲海のような言葉の集団がポジションを変えて言葉同士の新たな関連を“見える化”してくれます。 コールセンターやSNSを通じた商品に対する顧客の評判、クレームをこのAIにかけ、そこから瞬時に顧客の求めている価値の方向性に気づき、改善、改良や新製品開発につなげる用途があるようです。

この同じ3次元ビュアーを使って日本の様々なマンガコミックを検索するエンジンもあります。 様々な価値観に基づきマンガがグルーピングされ、アマゾンでよく見る「これを買った人はこれも買っています」的なリコメンデーションにも使えます。

ポケモンにしてもマンガにしても「宝」となるコンテンツは相変わらず日本にその強みを発揮しているようですが、宝探しや宝を使ったゲーム、仕組みづくり、標準作りは欧米に一日の長があるのでしょうか。 これはソフトに限らず、アップルというビジネスモデルの中で、スマホであれタブレットであれ、その中のキーコンポーネントの圧倒的多数を供給しているのが日本の中小企業であることとも共通している気がします。

 

日本が引き続きそのコンテンツ力を高めつつも、欧米の若者とその能力を日本にどんどん迎え入れトップダウンの仕組みづくりを協働で実現することも期待したいものです。